「不動産業界はやめとけ!ブラックだよ」この言葉をよく耳にしますが、本当なの?ネットの情報でしょ?と思う方も多いのではないでしょうか。
実際、ネットの記事を見ていると的を得ているものもあればそうではないものもあります。ハウスメーカーに勤めたことのある私が、その実態についてご紹介いたします。
不動産業界をやめたほうがいいと言われる理由3つ
厳しい必達のノルマがある
数字で管理された、毎月必達のノルマがあります。例えば、12月は2棟受注。できなければ、詰められるということはよくありました。たとえ12月の目標を達成できたとしても、すぐに切り替えて1月の目標を達成しないといけません。息つく暇もなく、次の目標があるので、心が休まる時間はないです。そういったところがブラックと言われる由縁なのかもしれません。
人口が減っており、需要自体が減っている
皆さんご存知のように、日本は超少子高齢化です。私はハウスメーカーに勤めていましたが、住宅の購入層は20代〜40代がほとんどです。そして現状あるハウスメーカー数に対して、購入層の数が少なすぎるんです。地方の中小企業だと経営が成り行かなくなり破産する、という事例は今なお現在進行形でおこっています。一条工務店や積水ハウス、ダイワハウスなどの大手メーカーだと安心でしょうが、中小企業や零細企業はおすすめできません。
少ない需要を取り合うわけですから、無理なマンパワーで集客を取ろうとするなんてことも起きてしまうわけです。
体制が古い
今は変化の時代で、IT化が進んでいますが不動産業界はなかなかに進んでいません。例えば、土地を持っている人は高齢者の方が多かったりします。そうすると、ラインでやりとりしようにも、使い方がわからないのでメールを使ったり、時にはスプレッドシートやパワポの使い方がわからないという方もいらっしゃいます。
そうすると相手がわかる媒体でやりとりをしないといけないわけですから、無駄な仕事が増えます。また、自分自身が時代に置いていかれるんじゃないか。そんな気持ちになることもありました。
不動産業界で働くメリット
とはいえ、ブラックな面ばかりではありません。ここからは不動産業界で働くメリットをお伝えします。
営業職はお給料がいい
営業職はお給料が高いです。例えば、売れっ子営業マンだと、夏と冬のボーナスで600万円もいく方がいらっしゃいました。そのかたは年間に15棟ほど受注をする方でした。
基本給+インセンティブで、売れば売るほどボーナスが高くなるという仕組みです。
不動産の知識が仕事中に得られる
人生の3大支出をご存知ですか?教育資金・住宅資金・老後資金です。そのうちの住宅資金について詳しくなれます。例えば、どう住宅ローンを組むのがいいのか。どういう土地が資産価値が高いのか。安く土地を仕入れるには?などあげればきりがないほど、知識が仕事中に得られます。
一生に1度の買い物にたずさわれる
私は、住宅を売る仕事をしていましたがお引き渡しの瞬間に立ち会った事があります。その時のオーナー様が泣いて、〇〇さんの会社に頼んでよかったとおっしゃっていたときは感動をしました。高単価の商品、責任は重く、紆余曲折あり、家がたつ訳でそれを乗り越えた時の瞬間は他の職種では味わえないものなのではないでしょうか。
不動産業界に向いている人
最後に不動産業界に向いている人を紹介します
忍耐力のある人
そりゃ、やめとけ!ブラック!と言われるわ。と思うことはしょっちゅうありました。ですが、それに耐え抜いた人が前に進んでいます。体育会系が採用される理由はここにあるのではないでしょうか?
例えば、休日にクレーム対応。上司との飲みの付き合い。高単価、故におこる取り返しのつかないミス。こういったことに感情をぶらさず、耐えられる人は向いていると思います。
論理性と感情面のバランスがちょうどいい人
なかなか両方を兼ね備えた方はいませんが、営業として不動産業界で働くには必要な能力です。まず、お客様の感情を理解しながら、不安点をヒアリング。感情を考慮しつつ、論理的にご提案をする。数字に強く、人として誠実で、人間の感情をよく理解している人が売れっ子でした。もし両方兼ね備えている、もしくは両面を鍛えたいという方は、住宅営業をおすすめします。
学び続けられる人
不動産に関する知識を膨大です。法律、お金、人間、集客、ライフプランニング。幅広く知っていなければなりません。となると定時後や休みの日に勉強をすることになり、自分の時間はほとんどありません。それでも学び続けなければなりません。それも頭に入れた知識をお客様にアウトプットできるようになるまで。なかなか、大変ですが短期間で成長したいという方には最高の環境です。
まとめ
今回は元住宅営業の目線から不動産業界はやめとけ?と言われる由縁についてご紹介しました。確かにブラックだと言われる業界ですし、実際にブラックと思うこともあります。ですが物は考えようで、メリットにも目を向けてみると意外と悪くない環境だったりするのではないでしょうか?
転職を考えられている人や就活を控えている大学生の方々、よかったら参考にされてみてください♪